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ハンガリー人事​・労務最新ニュース



ハンガリー中央統計局(KSH)が発表した最新の労働市場統計によると、同国の雇用情勢は当初の予測を上回るペースで悪化しており、企業の採用意欲の減退が浮き彫りとなっている。

◉失業率が4.6%に上昇、雇用の質に変化

直近の統計(2025年11月~2026年1月期)において、ハンガリーの失業率は4.6%に達し、2024年秋以来の高水準を記録した。就業者数は前年同期比で約6万8,000人減少し、462万8,000人となっている。これは2021年5月以来の低水準であり、ING銀行などの専門家は、企業が賃金コストの上昇圧力に対し、想定よりも早く人員調整で対応し始めた可能性を指摘している。

◉2026年最低賃金の大幅引き上げと企業の苦悩

ハンガリー政府は2026年1月1日より、最低賃金を前年比11%引き上げ、月額32万2,800フォリント(約15万円)とする措置を断行した。また、専門技能を要する労働者のための「保証最低賃金」も7%引き上げられ、37万3,200フォリントとなっている。

政府は4月に控える総選挙を意識し、消費刺激策として大幅な賃上げを推進しているが、経済成長の停滞とエネルギーコストの再上昇に直面する中小企業からは、「5%程度の引き上げが限界」との悲鳴も上がっている。

◉2026年ハンガリー労務データの概要

項目

内容(2026年3月現在)

月額最低賃金

322,800 HUF(前年比+11%)

保証最低賃金(技能職)

373,200 HUF(前年比+7%)

失業率

4.6%(前年同期比 +0.3ポイント)

就業者数

462.8万人(前年同期比 -6.8万人)

主な課題

賃金上昇に伴うインフレ懸念、労働力不足と失業増のミスマッチ

◉今後の展望:グリーン転換と自動化が鍵

労働市場の逼迫(タイトさ)は依然として続いており、専門家の予測では、企業は生き残りのために「デジタル化」や「自動化」への投資を加速させると見られている。また、持続可能な技術分野(グリーンタレント)への需要は爆発的に増加しており、労働市場の二極化が進む1年になると予想される。

投資家や現地進出企業は、4月の総選挙に向けた政府の追加的な財政出動や、最低賃金契約の再交渉の可能性を注視する必要がある。

(1HUF=0.47JPY)


コルヴィヌス大分析 サービス業で効果顕著

企業のボーナス支給が単なるコスト増ではなく、生産性を引き上げる強力なエンジンであることが、ハンガリーの最新の労働データ分析で明らかになった。ボーナスの対象者を10ポイント広げるごとに、従業員1人あたりの付加価値は最大4.6%向上する。一部の幹部層に限定せず、幅広い従業員に報いる「包括的なインセンティブ設計」が企業の競争力を左右しそうだ。

付加価値・TFPともに改善

調査はコルヴィヌス大学のバラージュ・ライザー准教授らが、2003年から2018年にわたる約1万1000社の財務諸表と従業員12万人超のデータを分析したもの。

分析結果によると、ボーナス受給者の割合が10ポイント上昇すると、以下の指標で改善が見られた。

  • 従業員1人あたりの付加価値: 3.9〜4.6%増

  • 全要素生産性(TFP): 約3%増

TFPは資本や労働をどれだけ効率的に製品・サービスに変換できているかを示す指標だ。ボーナスの支給が、単に労働時間を増やすだけでなく、組織全体の業務効率や質的向上に寄与している実態が浮き彫りになった。

「リニアな関係」が示す戦略的意義

注目すべきは、ボーナス支給の広がりと生産性の向上が「正比例(リニア)」の関係にある点だ。一部の特定グループに限定して支給するよりも、支給対象を広げれば広げるほど、企業全体のパフォーマンスが底上げされる傾向が確認された。

ライザー氏は「柔軟な給与体系は、狭いグループの特権ではなく、より広範な従業員を動機づける際に最も効果を発揮する」と指摘する。

業種別ではサービス業に恩恵

この相関関係は、企業の規模や資本集約度、労働コストの割合に関わらず維持されていたが、業種別では製造業よりもサービス業においてより強い効果が見られた。

また、賃金水準が高い企業だけで効果が見られたわけではないことも判明した。これは、生産性の向上が単に「高賃金による副産物」ではなく、ボーナスという「成果連動型の報酬体系」そのものが持つインセンティブ効果であることを示唆している。

微生物診断用製品の製造を手掛けるハンガリーのビオラブ・ダイアグノスティカイ・ラボラトリー(Biolab Diagnosztikai Laboratórium Zrt.)は、ペシュト県のポマズ拠点において326万ユーロ(約5.3億円)を投じたキャパシティ拡張投資を実施する。自動化設備や再生可能エネルギーの導入により、欧州市場での競争力を高める。

同社は製薬・医療技術分野向けの微生物診断試薬や検査機器を扱う。中欧で検査に必要な機材から材料までを一貫して供給できる唯一の企業だ。

供給網を強靭化、インド依存を脱却

今回の投資の柱は、製造工程のデジタル化と内製化の推進だ。新たに自動バイアル成形ユニットを導入し、デジタル製造プロセスに統合する。 特筆すべきは、これまでインドから調達していた容器などの資材を自国生産に切り替える点だ。サプライチェーンの短縮により、地政学リスクの低減とコスト効率の向上を狙う。

脱炭素と地域貢献を両立

環境面では、太陽光発電システムと蓄電池を増設。拠点の電力消費の大部分を再生可能エネルギーで賄う計画だ。 また、本プロジェクトに伴い25人の新規雇用を創出するほか、原材料の7割を国内企業から調達しており、ハンガリー国内経済への波及効果も期待されている。

ビオラブ社は現在、世界5大陸の50カ国以上に製品を輸出している。2024年には世界最大級の国際製薬見本市にハンガリー代表として出展するなど、中欧を代表するメドテック(医療技術)企業として存在感を強めている。


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