top of page

Hungary ​Newest HR Information
ハンガリー人事​・労務最新ニュース


コルヴィヌス大分析 サービス業で効果顕著

企業のボーナス支給が単なるコスト増ではなく、生産性を引き上げる強力なエンジンであることが、ハンガリーの最新の労働データ分析で明らかになった。ボーナスの対象者を10ポイント広げるごとに、従業員1人あたりの付加価値は最大4.6%向上する。一部の幹部層に限定せず、幅広い従業員に報いる「包括的なインセンティブ設計」が企業の競争力を左右しそうだ。

付加価値・TFPともに改善

調査はコルヴィヌス大学のバラージュ・ライザー准教授らが、2003年から2018年にわたる約1万1000社の財務諸表と従業員12万人超のデータを分析したもの。

分析結果によると、ボーナス受給者の割合が10ポイント上昇すると、以下の指標で改善が見られた。

  • 従業員1人あたりの付加価値: 3.9〜4.6%増

  • 全要素生産性(TFP): 約3%増

TFPは資本や労働をどれだけ効率的に製品・サービスに変換できているかを示す指標だ。ボーナスの支給が、単に労働時間を増やすだけでなく、組織全体の業務効率や質的向上に寄与している実態が浮き彫りになった。

「リニアな関係」が示す戦略的意義

注目すべきは、ボーナス支給の広がりと生産性の向上が「正比例(リニア)」の関係にある点だ。一部の特定グループに限定して支給するよりも、支給対象を広げれば広げるほど、企業全体のパフォーマンスが底上げされる傾向が確認された。

ライザー氏は「柔軟な給与体系は、狭いグループの特権ではなく、より広範な従業員を動機づける際に最も効果を発揮する」と指摘する。

業種別ではサービス業に恩恵

この相関関係は、企業の規模や資本集約度、労働コストの割合に関わらず維持されていたが、業種別では製造業よりもサービス業においてより強い効果が見られた。

また、賃金水準が高い企業だけで効果が見られたわけではないことも判明した。これは、生産性の向上が単に「高賃金による副産物」ではなく、ボーナスという「成果連動型の報酬体系」そのものが持つインセンティブ効果であることを示唆している。

微生物診断用製品の製造を手掛けるハンガリーのビオラブ・ダイアグノスティカイ・ラボラトリー(Biolab Diagnosztikai Laboratórium Zrt.)は、ペシュト県のポマズ拠点において326万ユーロ(約5.3億円)を投じたキャパシティ拡張投資を実施する。自動化設備や再生可能エネルギーの導入により、欧州市場での競争力を高める。

同社は製薬・医療技術分野向けの微生物診断試薬や検査機器を扱う。中欧で検査に必要な機材から材料までを一貫して供給できる唯一の企業だ。

供給網を強靭化、インド依存を脱却

今回の投資の柱は、製造工程のデジタル化と内製化の推進だ。新たに自動バイアル成形ユニットを導入し、デジタル製造プロセスに統合する。 特筆すべきは、これまでインドから調達していた容器などの資材を自国生産に切り替える点だ。サプライチェーンの短縮により、地政学リスクの低減とコスト効率の向上を狙う。

脱炭素と地域貢献を両立

環境面では、太陽光発電システムと蓄電池を増設。拠点の電力消費の大部分を再生可能エネルギーで賄う計画だ。 また、本プロジェクトに伴い25人の新規雇用を創出するほか、原材料の7割を国内企業から調達しており、ハンガリー国内経済への波及効果も期待されている。

ビオラブ社は現在、世界5大陸の50カ国以上に製品を輸出している。2024年には世界最大級の国際製薬見本市にハンガリー代表として出展するなど、中欧を代表するメドテック(医療技術)企業として存在感を強めている。


ハンガリー食肉加工大手のコメタ99(Kometa 99 Zrt.)は、同国南部カポシュバールの拠点を大幅に拡張するため、総額1億1,710万ユーロ(約180億円)に上る大規模な設備投資計画を発表した。この投資により、地域で新たに387人の雇用が創出される見込みだ。

イタリア資本傘下で豚肉の屠畜および加工製品の製造を手掛ける同社は、すでに地元で1,000人を超える従業員を抱える主要企業の一つ。今回の増強により、ハンガリー食品業界におけるプレゼンスをさらに強固なものにする。

生産能力の倍増と最新鋭オートメーションの導入

今回の投資プロジェクトの中核を成すのは、「最先端の屠畜施設の建設」「自動化ソリューションの導入」だ。主な計画内容は以下の通り。

  • 生産体制の強化: 2交代制の導入と最新鋭の高機能機械の設置により、加工能力を劇的に向上させる。

  • 物流・保管機能の拡充: 新たな冷蔵貯蔵施設およびスライス・パッケージング専用エリアを増設。倉庫機能の抜本的な強化を図る。

  • 持続可能性の追求: 最新設備の導入により、生産工程におけるエネルギー効率を改善し、最高水準の食品安全性を確保する。

「ハンガリー産」を世界40カ国へ

コメタ製品は現在、イタリアを筆頭に日本、韓国、中国、カナダなど世界40カ国へ輸出されている。特筆すべきは、原材料となる豚の約8割をハンガリー国内の供給業者から調達している点だ。

同社は国内への再投資を継続的に行うことで、雇用創出だけでなく、ハンガリー食品産業全体の国際競争力とブランド価値の向上に大きく寄与している。

地域社会への貢献と「2030年」へのビジョン

また、同社は人材育成と地域振興にも注力している。

  • 教育支援: 二重職業訓練プログラム(Dual Vocational Training)を通じて10名の学生を雇用。ハンガリー投資促進庁(HIPA)のサプライヤー開発プログラムにも参画し、戦略的な人材育成を進める。

  • 健康都市の実現: 2022年より地元バスケットボールチームのタイトルスポンサーを務める同社は、「2030年までにカポシュバールをハンガリーで最も健康な街にする」という目標を掲げ、全世代への意識改革を推進している。

ハンガリー食品産業の安定成長

HIPAの統計によると、2014年から2025年にかけて、ハンガリーの食品産業では総額42億ユーロ、295件のプロジェクトが採択された。これにより、累計9,500件以上の新規雇用が創出されたほか、既存の約5万件の雇用維持にも成功しており、同国の経済安定における食品セクターの重要性が改めて浮き彫りとなっている。

(1EUR=182.57JPY)

Copyright©2022 Humán Centrum Kft. All rights reserved.

bottom of page