2026/05/14 ハンガリー労働市場、外国人労働者への慎重姿勢で人材獲得競争が激化する可能性
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継続する経済的不確実性にもかかわらず、企業が第三国出身の労働者の採用に慎重になっていることから、ハンガリー人労働者をめぐる競争は激化する可能性がある。
外国人労働者の活用は慎重化、国内人材の確保が焦点に
近年の景気減速が、ハンガリーの労働市場にも明確に表れ始めている。失業率は約5%まで上昇し、過去10年近くに見られなかった水準に達した。就業者数もこの1年で約6万〜7万人減少したという。
ただし、統計上の悪化は一気に表れたわけではなく、段階的に進んできた。企業の多くは、景気回復局面で人材を短期間に確保する難しさを過去に経験しているため、不透明な経済環境の中でも従業員の維持を優先してきたためだ。
一方で、国内の労働市場には地域差が大きい。近年、大規模な産業投資が進んだ地域では、依然として人材需要が強い。特にデブレツェンでは、自動車産業やバッテリー産業関連の開発に加え、関連サプライヤーやサービス企業の進出により、人材獲得競争が激しさを増している。
製造業や物流業では、近年、労働力不足を補う手段として第三国出身労働者の雇用が重要な選択肢となってきた。しかし足元では、外国人労働者の活用に対する企業の関心はやや鈍化している。
背景には、経済の先行き不透明感や受注の変動がある。外国人労働者の採用や受け入れには数カ月を要することが多く、長期的な人員計画を立てにくい状況では、企業が判断を先送りしやすい。公式データによれば、現在ハンガリーでは約8万5,000人の第三国出身者と、2万人超のEU域内労働者が就業している。
今後発足が見込まれるティサ党政権については、外国人労働者の雇用に関して明確な条件を示すと見られている。
その結果、今後は国内労働力の確保がより重視される見通しだ。大規模投資が進む地域では採用圏が拡大しており、企業はより広い地域から人材を探すようになっている。住宅補助、転居支援、平日の宿泊施設提供といった移動・定着支援策も広がりつつある。
また、これまで十分に活用されてこなかった労働層にも注目が集まっている。学生雇用、再教育を受けた候補者、就労能力に制限のある人材などが、企業の人材戦略において重要性を増している。
採用手法も変化している。従来型の求人手段に加え、データを活用した複数チャネル型の採用手法が広がっており、企業はより幅広い候補者層への接触を図っている。
今後の労働市場は、極めて二極化(多様化)した状態が続くと予想される。全国レベルでは需要が落ち着く可能性がある一方で、特定の地域や業界においては、労働者をめぐる激しい競争が今後も持続する見込だ。

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