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2026/04/09 ハンガリー企業、8割超が賃上げ実施

  • 4月9日
  • 読了時間: 3分

競争激化で「賃金は前提条件」に、福利厚生は停滞

ハンガリーの企業の間で賃上げの動きが広がっている。人事責任者、経営幹部を対象とした調査によると、84%の企業が2026年に何らかの形で賃上げを実施していることが分かった。一方で福利厚生制度の見直しは進んでおらず、67%の企業がカフェテリア制度(選択型福利厚生)の支給額を据え置くと回答した。


差別化賃金が定着へ

インフレ連動が主流も、高水準も一部で拡大

調査では、企業の賃上げ対応はすでに具体化しており、84%が実施済みまたは予定している。最も一般的なのはインフレに連動した3~5%の賃上げ(約半数)で、6~9%の比較的高い賃上げを導入した企業も28%に達した。一方、2桁の賃上げは依然として限定的で、企業の慎重な姿勢がうかがえる。

賃上げの主因はインフレ(60%)が最も多く、次いで人材確保・定着圧力(43%)、市場水準との比較(37%)が続く。近年は、職種や業績、人材不足の程度に応じて賃上げ幅を変える「差別化報酬」の導入も進んでいる。


7割が強い賃上げ圧力を認識

労働市場では賃金競争が一層激しくなっている。約70%の企業が「高い」または「重大な」賃金圧力を感じていると回答した。これにより、賃金戦略はインフレ対応だけでなく、市場競争力の維持が重要な要素となっている。

一方で、企業経営にとっては財務面の制約も大きい。62%が「予算との整合性」を重大課題と認識しており、業績評価の客観化や成果連動型報酬の導入に苦戦する企業も多い。こうした課題が、より高度で公平な報酬制度の構築を遅らせている。


法対応は進むも組織改革は途上

賃金の透明性については、多くの企業が必要性を認識しつつも、社内格差や従業員対応の難しさからリスクも指摘している。

企業の対応状況にはばらつきがあり、24%は準備に未着手、38%は法令対応を中心に検討中という。一方で、賃金レンジ(給与帯)の整備は半数以上が進めている。


SZEPカードが依然主流

賃金とは対照的に、福利厚生は停滞傾向にある。約3分の2の企業がカフェテリア予算を据え置き、増額した企業は16%にとどまった。制度の中核は依然としてSzéchenyiレクリエーションカード(SZÉPカード、78%)で、通勤補助(43%)やスポーツ・文化支援(37%)が続く。

カフェテリア制度は依然として一定の人材維持効果を持つものの、その役割は基本給や成果連動報酬に比べ補完的な位置づけへと後退している。


企業に求められる総合的人材戦略

調査は、ハンガリー企業が複雑化する経済環境の中で、競争力・透明性・従業員期待のバランスを取りながら報酬制度を急速に進化させている実態を示した。

今後は、データに基づく意思決定と透明性の確保が、ハンガリー企業の人材戦略における中核要素になるとみられる。

 
 
 

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